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企業信用調査

信用調査は営業マンの役目 | 「倒産はなぜ起こるのか」を知っておく | 信用調査27のチェックポイント | 「銀行調査」はスタートラインにすぎない | 「探偵・興信所調査」の判断材料 | 「自社調査」がベター | 現実的には総合判断がベスト | 危ない会社を見分ける嗅覚を磨こう | 潰れる会社の傾向をチェック | 【経営者編】こんな経営者の会社は危ない | 【物・金・不動産編】こんな動きが出てきたら危ない

「大倒産時代」に信用調査はますます重要

倒産企業・「危ない会社」が急増している

    取引先の倒産が自社に与える影響とは

  • 回収不能額だけ資金が不足する
  • 回収不能額だけ損失が発生する
  • 翌月より売上減 ― 一割減なら赤字に転落する
  • 信用不安を招く

信用調査は営業マンの役目

  • 「銀行調査」はスタートラインにすぎない
  • 「探偵・興信所調査」は重要な判断資料
  • 「自社調査」がベター
  • 最終的には「銀行調査」「探偵・興信所調査」と「自社調査」を加味して総合的に判断することがベスト

「倒産はなぜ起こるのか」を知っておく

倒産を招く要因とは

  • 対応しがたい「外部環境の変化要因」
  •   

    経済構造の大変化

    金融業界の危機と貸し渋り

  • 「企業内部に沈む要因」
  • 経営者の経営能力の不足

    極端なワンマン経営者

    決断力のない経営者

    自己資本の不足

    企業内部に硬直化が進行

倒産に至る主な原因とは

  • 売上不振で赤字累積
  • 放漫経営で資金流出
  • 過大な設備投資が重荷
  • 得意先倒産で焦げ付き発生

信用調査27のチェックポイント

「企業を見る眼」の養成

1.商業登記簿で資本金などを見る 2.業歴は何年か 3.不動産登記簿で担保状況を見る
4.借入金は月商の何ヶ月分か 5.借入れ余力(担保余力)があるか 6.主力銀行はあるのか
7.従業員数は何人か 8.売上高をつかむ 9.利益を確保しているか、欠損か
10.新規設備の稼動状況は 11.得意先倒産などによる焦げ付きの発生があったか 12.適正な在庫か――過剰在庫ではないか
13.企業の資金パターンはどのタイプか 14.支払い条件は業界標準か 15.販売先はどこか
16.仕入先は よいか 17.商品力は強いか 18.開発力・技術力の意欲とレベルは高いか
19.社長の性格と経営能力は確実か 20.社長に経営能力はあるか 21.社内の管理レベルは高いか
22.幹部と従業員の士気が高いか 23.従業員の定着率はよいか 24.労働組合と友好的関係にあるか
25.証券・特許・ノウハウ・設備・立地などに優位性があるか 26.後継者の有無と信頼度はどうか 27.新規の飛び込み注文の場合の注意ポイント

「銀行調査」はスタートラインにすぎない

本来の「銀行調査」の意味は、銀行が顧客から「割引の要請があった手形の振出人の信用状態」を相手側の銀行に「問い合わせ」をして、確認する仕組みを指します。

そこで、この制度を利用して、自社の取引銀行に依頼して、相手銀行に「調べたい得意先の信用状態優劣」について問い合わせをしてもらうわけです。

しかし現実には「相手側銀行」も「自行の現在の取引先」のことを「悪い」とはなかなか言えないものです。

取引先保護の立場からも、「あたり障りのない回答」となるので、「要領を得ない調査結果」になりがちです。銀行が「あいまいに言葉をにごす場合は、内容が「かなり悪い」と判断するのが無難のようです。

また、健全企業でも、「かなり優良な企業」の場合ははっきりと「良い」といってくれるはずです。しかし、それほど優良な企業でなければ、たとえば「まず心配ではないのではないか」というような「ぼかした回答」になるケースも多いようです。

いずれにしても、銀行調査は、「その企業とは何年間かの取引が続いている」という事実だけは、確認できます。まず「最低限の信用の目安」がつくことになります。

もちろん、「銀行の信用照会」は、その結果が「どうなろうとも一切の責任は負わない」ことになっています。

最後は、自社の「自己責任」ということです。

「探偵・興信所調査」の判断材料

迅速に正確な信用調査を行うために、経験豊富で定評がある探偵・興信所に調査依頼をすることはとても効率の良い方法の一つと言えます。

それは探偵・興信所は調査を専門とする業種であるため、自社では困難な調査内容を代わりに一歩踏み込んで専門家が行うからです。

また、「老舗だから」とか「大きな会社だから」というような固定観念とか「付き合いが古いから」というような自社調査ではありがちな感情を廃して冷静に調査を行うため、正確な情報を得ることが出来ます。

そういう点から考えて、探偵・興信所が入手する情報は、最終的に判断を下すための重要な資料になると言えます。

「自社調査」がベター

信用調査の目的は、焦げ付きの被害を防止することです。

厳しい営業現場での「毎日が真剣勝負の生きた調査」は、自社以外ではできないはずです。

それでは、自社の中では誰が信用調査するのかというと、つねに得意先と接触して、いちばんよく得意先の実状を知っているはずである営業担当者ということになります。

いつも問題意識をもって、「自分の目」で得意先が信用できる企業であるかどうかをしっかりと見定めて、注意深く見守りながら、取引を断続させていくのが営業マンの最重要な役目です。

そのためには、まず、企業の経営内容の良否を「見る目」を養うことが先決です。

現実的には総合判断がベスト

このようにみてくると、信用調査は最終的に「銀行調査」と「探偵・興信所調査」と「自社調査」を加味して、総合的に判断することがベストです。

危ない会社を見分ける嗅覚を磨こう

「予備調査・下準備」

  • 決算書の信憑性――危ない会社は決算書を細工する
  • 賃借対照表と損益計算書理屈を覚えておこう

    決算書分折で何がわかるのか

    決算書に書かれていることが真実とはかぎらない

  • 企業資料の集め方――相手の懐に飛び込むための下準備
  • どんな企業資料が役立つか

    電話帳/地図/インターネット/有価証券報書/『会社四季報』/『日経会社情報』/経済誌・経済新聞・夕刊紙/会社年鑑・名簿

  • ホームページ情報の落とし穴
  • 情報源として役立たないホームページが氾濫

    代表者欄が突出しているHPは要注意

    企業側の有利情報を真に受けない

    ホームページ上に垣間見えるウィークポイント

  • 公簿を確認しよう――登記は嘘をつかない
  • 登記を見れば資本金の額や根抵当権額も一発で判明

    公簿の種類とその閲覧方法

「現場観察」

  • 会社を訪問する前に
  • 現場に行くことで何かが見える

    怪しい会社の実践者だから怪しい会社がわかる

    会社の立地について考察してみよう

    周辺の状況はどうなっているか

    同業他社の反応、業界仲間との情報交換会

    物質的な変化に要注意

    変化に捉えて被害を食い止める

  • 現場の様子に着眼しよう
  • 事務所の椅子、机の数、看板、出入りの人、車

    代表者・役員・従業員のしぐさ、態度、対応、電話

  • 経営者の状況 ― 何を主眼に経営しているか
  • 経営者で着目すべきポイント

    経営者とは会社そのもの

    ワンマン経営の弊害が出ていないか

    経営者の影武、者、壊刀がいるか

    社員に私的奉仕を強要していないか

    責任者の住所がはっきりしているか

    社長業に専念しているか

    温故知新の精神があるか

    規制正しい生活態度か

    大法螺吹きの見栄っ張り

    後継者を決めているか

  • 役員・従業員の変化、言動
  • 担当者が突然変わる、人員の流出が激しい

    役員・従業員と経営者の言うことが統一されていない

  • 取引先の変化
  • 大口得意先との取引消滅が倒産へと導く

    取引先動向を早めに察知し、効率化経営に結びつける

    取引先を観察するポイント

  • 金融機関との関係
  • 「メインバンクがどこか」はもはやナンセンス

    金融機関との変化は見られないか

    「融通手形」に気をつけよう

    なぜ「街金」と取引するのか

    不動産登記・商業登記を確認する

    不動産登記簿を見れば借入れ状況も見えてくる

潰れる会社の傾向をチェック

潰れる会社には「傾向」「パターン」がある

【経営者編】こんな経営者の会社は危ない

『実話が語る危ない話』

  • バトンタッチに失敗する
  • 1.自分にないものを持つ息子

    2.息子の教育を番頭任せに

    3.きれいに身を引いたつもりが

  • 人間性が卑しい
  • 1.最後にしっぺ返しを食らう

    2.仕入先を冷たくあしらう

  • 「酒・女・バクチ」に溺れる
  • 1.単身赴任にあまい誘惑

    2.社長の火遊びが社員を犯罪に追い込む

    3.父の自慢話があだとなる

  • 「裏切り」にあう経営者たち
  • 1.過度の売り上げ重視が不正を招く

    2.出世が閉ざされ蓄財に走った番頭

    3.会社の名刺を息子に持たす

『危ない経営者』ここがチェックポイント
健康に心配がある 個人資産が少ない すねに傷を持つ身
経営方針が不明確 老店にあぐら 思考が直線的
「朝令暮改」の性格 人の忠告を聞かない 自分の得意な話が中心
壮大な事業計画を口にする 服装や生活が派手になる 労働組合を嫌がる
社外の公職をひけらかす 従業員に使用を言いつける 家庭不和の噂がある
部下に悪口を言われる 秘密事項が増える 電話しても出ないことが多い
大口スポンサーが裏にいるようなことを言う    

【物・金・不動産編】こんな動きが出てきたら危ない

「物」編

「実話が語る危ない話」

  • 出荷場所とデットストックを見張れ
危ない「モノ」ここがチェックポイント
海外製品の流入に注目 商品の性能、技術が市場のニーズに適応していない 新製品の開発や断続商品のうまくいっていない
主要仕入先が頻繁に変わる 本業に関係のない商品の取り扱いを始めたり、副業を始めた 市場に類似品が多く出回る
看板の力に頼り商品を送り出している 突然の注文に飛びつく 主要仕入先が頻繁に変わる
外注先、仕入先の対応が変わる 経営が傾き始めた企業と関わる 労働組合を嫌がる
社外の公職をひけらかす 従業員に使用を言いつける 家庭不和の噂がある
部下に悪口を言われる 秘密事項が増える 電話しても出ないことが多い
大口スポンサーが裏にいるようなことを言う    

「金」編

「実話が語る危ない話」

  • 粉飾というカネのごまかしを見破れ
  • 1.公認会計士が作っても信用できない

    2.分折より、追跡が大事

    3.大商社も老店に泣かされる

危ない「カネ」ここがチェックポイント
売掛金、借入金などが急増する グループ会社が規模に合わない赤字を抱えている 税金・社会保険料の延滞が続いている
受取手形回収の割合が増えた 手形裏書人が不透明 決済日を守らなくなった
手形サイトが長くなった 決済条件の変更を要求してきた メーンバンクがない
急に銀行への出入りが増えた 取引銀行が変わった 融通手形の操作の噂を聞く
手形が市中金融(町金)に 高利の借入れをしている 手形ジャンプを要求してきた
第三者への債務保証がある 株などへの融資に失敗した 不健全な資産がある
売り上げや利益の変動が激しい 自己資本比率が極端に低い  

「不動産」編

「危ない不動産・その他」ここがチェックポイント
何時不動産を購入しているのか。 地価上昇と関係を見る 本社など主要な不動産を処分した
不動産の根抵当設定の数が多い 不動産に所有権仮登記がある 不動産の差押登記、仮処分登記がある
不動産に所有権移転登記がある    

【組織編】こんな体質・組織の会社は危ない

「実話が語る危ない話」

  • 過去の栄光に縛られる
  • 1.老舗にあぐらの放漫経営。「カステラは高級品」が命取り

    2.「作れば売れた長靴」に酔う。技術革新を怠り取り残される

    3.株式公開で手にした大金に浮かれ、本業の改革に力は入らず

  • 「社長の不在」に揺れる
  • 1.会社の危機に社長が突然入院。凶事は悪いときに重なる

    2.社長が交通事故で入院。普段の行いが災い

    3.社長の急逝で番頭が新社長に。前社長夫人の巧みを買い、失脚

  • マスコミ受けがやけに良い
  • 1.莫大な広告宣伝費。虚飾に目を曇らせた取引先

「危ない組織」ここがチェックポイント
社員に覇気がない サラ金苦の社員がいるという噂がある 使い込み、背任事件などが起こる
目標管理制度や小集団活動が行われていない 給与が社員個々にバラバラ 職業規則が明文化されていない
春闘など労使交渉でいつももめている 役員が経営状態を明確に説明できない 取引担当者の遅刻や嘘が目立つようになる
会社に出入りする人の顔ぶれが変わった 接待が派手になる 社員が会社批判を口にする 社員の言葉使いや電話の対応が悪い
オフィスが急に汚くなる 時期はずれの人事異動が頻繁に行われている パートを含めた退職者が急増
役員の間で内粉にまで発展しそうな反目が生まれている 経理担当の幹部に連絡が付きにくい 最近、幹部社員(特に経理部長)が辞めた
商社や銀行などからの出向役員、幹部がいる 何が本業なのかはっきりしない 会社役員に地元有力者の名前を並べ得意げに説明したがる
同業者や仕入先と合併を前提にした提携の話がでる    

危ない兆しは「人」でわかる

(1)取引先ときちんと連絡がとれているか (2)経営者が本業をおろそかにしていないか (3)代表以外の陰の実権者はいないか
(4)社長の様子がそれまでとどこか違っていないか (5)社長に経営能力が備わっているか (6)経営者が過大な設備投資を行っていないか
(7)経営者が強気の事業計画を描いていないか (8)2代目社長に経営者としての資質が備わっているか (9)役員や幹部社員が突然辞めていないか
(10)役員や幹部社員が派闘争いをしていないか (11)幹部社員の退職に問題はないか (12)銀行や主要取引からの出向者の存在は安心材料になるか
(13)社内の雰囲気が悪化していないか    

危ない兆しは「物」でわかる

(14)主要販売先が変わっていないか (15)「怪しい会社」ではないか (16)取引先の主要取引先は大丈夫か
(17)自社の取引先が「仲間取引」に手を染めていないか (18)取引先の売掛金が急増していないか (19)支払条件の変更・延期を取引先から求められていないか
(20)技術革新など、市況の変化に対応していているか

(21)取引先に返品・クレームが発生していないか

 

危ない兆しは「カネ」でわかる

(22)手形割引依存度が高く、資金繰りに窮していないか (23)融通手形などの不透明な手形が出回っていないか (24)成因が不審な手形を受け取っていないか
(25)取引先の金利動向に変化はないか (26)取引先が銀行との関係を悪化させていないか (27)取引先がメインバンクの合併で切り捨てられる可能性はないか
(28)取引先が債権譲渡登記をされていないか (29)取引先が過剰債務に陥っていないか (30)信用保証協会の利用業況に問題はないか
(31)運転資金調達を目的に第三者割当増資を行っていないか (32)転換社債発行の裏に財務面でのリスクが潜んでいないか (33)本業以外の関係者向けに資金を負担していないか
(34)多額の債務保証をかかえていないか (35)粉飾をすることで、売上げを大きく見せてはいないか (36)資金繰りに窮して、「マチ金」などの高利資金に手を出していないか

危ない兆しが見えたら「登記簿」をチェック

(37)倒産しそうな会社の分身ではないか (38)商業登記簿では、まず会社の商号、本店所在地、資本金をチェックする (39)商業登記簿で会社の事業目的や役員の変遷をチェックする
(40)不動産登記簿では、会社の移転状況や所有権以外の権利登記に注意する    

危ない兆しが見えたら「決算書」をチェック

(41)決算書で「危ない会社」の素顔がわかる (42)支払能力があるかは流動比率と当座比率でわかる〈賃借対照表のチェック〉 (43)会社の健全性は自己資本比率と固定比率でわかる〈賃借対照表のチェック〉
(44)会社の利益と損失がわかる〈損益計算書のチェック〉 (45)会社の収益性は「5つの利益率」でわかる〈損益計算書のチェック〉 (46)キャッシャフロー計算書で会社の「お金の流れ」がわかる
(47)「財務諸表」の数字を比率・検討することで財務内容がわかる (48)「財務諸表」を読むことで会社の資金繰りがわかる (49)「財務諸表」を読むことで不良在庫や過剰投資がわかる
(50)連結財務表で企業グループの本当の実力がわかる    

取引先が「危ない」と思ったら

  • 取引先をどうやって調査するか。
  • TDBの企業調査報告書は会社の健康診断書。
  • 取引先に「危ない」兆候があった場合の対応策は。
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